馬糞の値段
- 鉄太 渡辺
- Aug 29, 2021
- 3 min read
2021年8月29日
メルボルン郊外の我が家の近所では、道脇で大きな袋に入った馬や羊や鶏の糞を売っています。厩のある農場やら、羊や鶏やロバを飼っているところも多いので、肥料のために売っているのです。値段は20キロ入りくらいで2、3ドルがところ。乗馬用の馬をたくさん預かっているような商業的な厩のある農場の前には、山のように積んであったりするのですが、週末になるとすぐに売り切れます。だから、私のようなのんびり屋が、春先の週末に買いに行っても売り切れということがしょっちゅう。

(馬糞二十キロ入り)

(馬糞はこんな感じ。全然臭くない)
この週末も、天気は良いし、畑をしようと馬糞を買いに行ったら、もうどこも売り切れ。「馬糞難民」になり、近所をウロウロ車で走りまわり、もしやと考えて、いつもは行かない裏道に入ったら、ありました、ありました。そこで発見したのですが、車がたくさん通る表通りは高くて、一袋2ドル50セントが平均、強気のところは3ドル。ところが裏通りに入ると一袋2ドル、1ドル50セントのところもありました。こうなると馬糞も株価のよう。コロナのロックダウンもあとしばらく続きそうだし、馬糞の取引値はどうなるか?

(愛用の農機具)
とにかく、馬糞を三袋せしめて家に戻り畑仕事。冬の間にも雑草がたくさん伸びたので、これらを引き抜きつつ畑を整え、発芽した豆を植えました。豆はツルが伸びるので、見よう見まねで竹と紐で支えを作りましたが、これで良いかどうかは全く不明。まあ、豆が伸びてきたら判明するでしょう。

(豆の苗)

(適当に作ってみた豆のツルの支え)
簡単にできるのはネギ。スーパーで買ってきた青ネギの根のところを土に突き刺しておくと、いくらでもまた伸びてきます。だから、ネギはたまにしか買いません。まるでムーミン童話に出てくるニョロニョロのよう。たまたま今トーベ・ヤンソン著「ムーミン童話」を全巻再読しているところなのです。ニョロニョロは、イカみたいな形をしてますが、種子をまくとたくさん生えてきます。群れをなしてあちこち移動し、雷から電気を充電します。だから、うっかりニョロニョロに触ると感電します。おまけにベトベトした体液に覆われていて、まあ、気持ちの悪い生き物です。一体ニョロニョロって何のメタファーなんでしょうね?

(ネギさんには助けられている)
さて、昼過ぎまで畑仕事をしたし、気分転換に自転車で近所を一周。近所に住んでいる日本人夫婦Aさん二人も庭仕事をしていました。しばらく立ち話をしましたが、Aさんたちは、鶏とかアヒルを7、8羽飼っていて、今日も生みたての卵をいただきました。いつも悪いですね、もらってばかりで。
さて、今夜は渋く湯豆腐。庭でとれたネギと水菜を入れたら、ぐんとおいしくなりました。しめに、Aさんご夫婦にいただいた生卵入りの納豆でご飯を食べたら、ほっぺたが落ちるほど美味しかったです。新鮮な野菜とか卵を食べると着実に寿命が伸びます。
どうも、ごちそうさまでした!
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